あかり

おはようございます。
柳村です。

今日、10月21日は”あかりの日”らしいです。
1879年にエジソンが実用性の高い白熱電球の発明した偉業を称えて、制定されたそうです。
あかりの日にちなんで、あかりのお話をしたいと思います。

modoは測光ライト・フォトメトリックライト・IESライトなど呼び方はさまざまですが、
照明器具の放つ光を測定して記録したファイル(IESファイル)を使用して、
実物の照明器具と同じような配光パターンの演出や明るさを再現できます。

日本では、遠藤照明から、IESをダウンロードすることができます。
遠藤照明のIESは照明器具の配光パターンだけではなく、電球の違いも選択することができます。

IESには主として、配光曲線を数値化したデータが記述されています。

上の図が極座標を用いた照明器具の配光曲線です。
1000lm(ルーメン)あたり、水平・垂直方向の何度の位置で何cd(カンデラ)の明るさなのかを示しています。

ところで、この測光ライトを使用された方はご存知だと思いますが、
ライトの明るさが、変な数字が変だな?と感じたことはありませんか??


ちなみに、上の画像のIESをダウンロードして測光ライトによみこませたところ、
9.075W/srm2 という数値になりました。
しかし、画像を見てみるとランプが32W X 2とあるように、
32Wの蛍光灯を2本なので64Wでは??
と思ってしまうのですが、結論から言いますと9.075Wが正解です。
照明器具のメーカーが測光したデータなので正解で当然なのですが(笑)

上の画像はこの照明器具のIESファイルをテキストエディッタで開いた画像です。(右側は切れてます。)
7行目くらいまでは、なんとなく読めますが以下暗号に見えます。
ですが、ちゃんと人間もわかるデータになっていて、
10行目は配光曲線の垂直方向の角度、11行目は水平方向の角度が羅列されています。
12行目から、測定された明るさ(カンデラ値)が列挙されています。

この値の中で、一番高い数値(1624.4999)がmodoの測光ライトの明るさとなります。
modoの初期設定の精度と単位にある光単位系を放射度から光度にすると、
単位が W/srm2 から cd/m2 に変わって、ライトの明るさが1624.5cd/m2 となります。
(四捨五入)

余談ですが・・・
この放射度と光度と言う日本語は間違っている気がします。
本来は、放射度は放射輝度、光度ではなくて輝度だと思うのですが・・・。

この数値は、むやみにいじってはいけません。
測光された数値ですので、正しく表現されなくなってしまいます。

では、なぜ 32W x 2 の64Wではないのか?
というのは光のお話になりますので、次回にお話します。

次に、幅と高さですがIESファイルに記述があれば、その値がセットされますが
なければ0になってしまったはずですので、その場合は、その照明器具の開口部の大きさを指定してください。
このIESファイルの場合は8行目の行末から数えて3項目です。
(1.25 0.17 0.074 単位はmで、照明器具の長さ・幅・高さ が記述されています。)

シンプルシェーディングについては、無効にするのが基本だと思います。

蛍光管(光源の面積)全体から光は本来飛んでいますが、
シンプルシェーディングを有効にしていると全体ではなく、
とある1点のみから光が飛んでいることにして、レンダリングを軽くすることができます。
しかし、それではポイントライトのような感覚とたいしてかわりません。
これは、体積のあるポイントライト・円柱ライト・エリアライトにも言えます。
円柱ライトはシンプルシェーディングの効果が顕著で、
有効だと蛍光灯のように円柱から光を飛ばさないので、
天井に映る光の像が円形になり、円柱ライトに沿った像になりません。

ダウンライトの配光パターンの演出など、測光ライトは非常に便利です。
測光ライトを使わない場合は、配光パターンが現れるように器具をモデリングして、
ライトを仕込んで試行錯誤して・・・。とするしかありませんでした。

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